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2018年度の決算発表がぐるなび、食べログ(カカクコム)で発表された。
結果はぐるなびの大敗。グルメサイトとしては老舗のぐるなびがどうしてここまで業績悪化しているのだろうか。

ぐるなびと食べログの特徴

まずはぐるなびと食べログの特徴を調べてみる。同じグルメサイトでも両者のビジネスモデル、考え方には大きな違いがある。

◇ぐるなび
ぐるなびを調べているとよく『一次情報』という単語をよく見かける。ぐるなびが言うこの『一次情報』とは店舗が入力している情報とのことであり、それに対してユーザーの口コミなどは『二次情報』となる。つまりぐるなびは店舗からの正確な情報をユーザーに提供することに価値を見出していると考えられる。 店舗とユーザーでは店舗サイドに寄ったスタンスと言える。

◇食べログ
食べログは口コミがユーザーに支持されその存在感を高めてきた。やらせなど過去に問題もあったが何だかんだで利用している人も多いのではないだろうか。ちなみに食べログの公式サイトには過去やらせ行為などあったが今は様々な取り組みにより防止していると明言している。 ぐるなびの『一次情報』に対しユーザーの口コミという『二次情報』に重きを置いていると考えられ、店舗とユーザーではユーザーに寄ったスタンスと言える。

ぐるなびと食べログのアクセス推移

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グーグルトレンドで両者のアクセスの推移を見てみるとこういった結果となる。 2010年11月頃に食べログがぐるなびに追いつき、翌月には追い抜いた形だ。そこから食べログはアクセス数伸ばしたもののぐるなびは苦戦。現在も両者の差は縮まっていない。 少し古いデーターだがぐるなびの月間ユニークユーザは6,500万人(17年12月時点)、一方食べログは1億4,291万人(18年3月時点)かなりの差があることがわかる。
かつてぐるなびしかグルメサイトが無かった時代は一人勝ち。しかし口コミを武器にした食べログが伸びてきて抜かされる。さらにホットペッパーグルメやRetty、また最近ではインスタグラムやTwitterなどSNSにユーザーが分散。特にぐるなびに関してはこういう状況に対応出来ずユーザー離れが起こっているのではないだろうか。

ぐるなびと食べログの売上比較

ぐるなびの決算報告をみているとこういうスライドがあった。
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ぐるなびは売上のほとんどを飲食店からの年間契約(ストック型)で得ている。
市場環境の変化に対応できず送客力が低下、それはつまり年間契約を解約され売上の柱であるストック収益が減少。
また更に高額取引先への依存が問題と述べているが、ストック型を売上の柱としている以上、多くの店舗と年間契約を結ぶ必要があり、一部の高額取引先に依存するのは危険であろう。
(年間契約10万の契約店舗が10件と年間契約100万の契約店舗が1件では大きな違い)
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一方食べログはというと決算報告を見ると一般ユーザーの有料会員からの収益があるものの、ぐるなびと同様飲食店からの収益が大きい。
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しかしぐるなびと異なり飲食店からの売上は増加している。

飲食店の立場として考えれば、より儲かる広告媒体に予算をかけたい。それは当然のこと。
より儲かるとは送客力があるところとなる。両者の決算を見比べると送客力は食べログの方が高いことが推察される。

このままぐるなびは衰退していくのか

アクセスの推移や決算内容を見ると食べログに比べぐるなびはかなりの苦戦を強いられていることがわかる。事実2019年度の見通しは赤字決算を予想。
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これはかなり衝撃的な決算内容。
そしてこの状況の打開策としてぐるなびは楽天との連携強化を主軸に他社との連携による送客力の回復、解約を防止、予約手数料増加を挙げている。

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楽天以外にもここ最近の動きとしては
Instagramとの連携⇒日本初!! ぐるなび・Instagramが予約機能で連携
スマートニュースとの連携⇒厳選した飲食店を「SmartNews」から予約可能に ぐるなびとスマートニュースが提携

自社サイトのみでは勝負できないとの判断なのか外部との連携を強化している。

確かに楽天との連携はネット予約という面では強力な武器となるだろう。楽天ポイントを貯めているユーザーは食べログで店を探し、ぐるなびで予約する。そういった現象も増加していくかもしれない。

ただ果たしてそれだけで送客力が回復するのかは疑問。ぐるなび自身も認めているように自社メディアに送客力がない。その要因は自社メディアの魅力が低くなっているからではないだろうか。楽天との提携以前にもポイント自体はあった。提携してよりポイントによる送客力がアップしたと言っても自社メディア自体のユーザービリティが向上しないことには大きな改善は期待できないように感じる。

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まとめ

食べログ、ぐるなびの2018年度決算発表され明暗が分かれた。厳しい状況にあるぐるなびは打開策を挙げているが、やや説得力に欠ける内容に思える。しかしながら食べログも安心できる環境ではなく、口コミというものが評価されなくなればぐるなびと同じように送客力は低下、同じような道をたどることも考えられる。

ぐるなびの創業を調べてみると平成1年であった。平成の時代は何とか乗り切ったわけだが令和の時代は食べログが勝つのか、はたまたぐるなびが復活するのか、グルメサイトの今後を注目していきたい。